飛鳥の地から移ってきた寺の、盛衰の末に
かろうじて現在まで生き延びた建築群。
古代の装飾的建築の要素をシンプルにデザイン
しなおしたネオクラシシズム(かな)あたりの建築のような
しゃれっ気を感じる「極楽坊」。
なんとなく感じた違和感は、普通は柱間奇数にして
真ん中は開けるところを偶数間で真正面にどーんと
柱がたっているせいでした。法隆寺の中門とおんなじ。
あちらはいろんな説があるけどこちらは僧房を仏堂に
改装した為のようです。
たしかにもと壁があったらしい貫あとだらけの柱が。
一箇所、どう考えてもあるべき柱がなかったり・・
これは、本尊の回りを巡って祈る作法上の関係か?
すこしだけ縋っている破風、短すぎる軒の出(柱濡れまくりで
生な色してます。)で、よけいなんかモダンに見えます。
これと、奥の禅室の一部に、「行基瓦」が使われています。
飛鳥の地から持ってきたもの、つまり1400年も前の・・
これが橙色や土色の暖色のmのが混じって、なんとも豊か。
屋根が全てこんな彩色の瓦で葺かれた伽藍、町並み、
想像するだけで笑顔になるなあ。
今の丸瓦はつるっとラインが通りますがこれは重ね部分が
厚みだけ段差がついて、形的にもより立体感があります。
いたるところに大仏様のデザインが。
これは唐戸の軸受け部分。
「小子房」と呼ばれる、元厨房で、微笑みつつたたずむ・・
JIA四国支部長野々瀬さん・・・
しぶいなあ、年齢やなあ、似合うなあ・・
その眺める庭の石の上に
こんな神さんが(神さんでしょうね・・)
つづく・・・