万年山大明神の祠です。
万年山文庫裏山は蜂須賀家の墓所。
打合せに帰徳されたあるじ夫妻と散策していて
行き当たりました。
「毎朝お供え物せんとなあ」
小さいころからこのお山を庭として育った
万年山あるじの宣言。
既存母屋の元玄関だった部屋、正面の障子。
枝葉の影がゆれる。
一本斜めに入っている組子は?
「いがみ直すんに入れとんよ。」
「障子はどないでもなるけんな。しよいんよ。」
と万年山のお父さん。
建具や障子が「手元」にあるんですねちゃんと。
本職呼ばなくても自分でメンテできていたわけです。
母屋トイレからの眺め。
窓に向かって座れるよう便器を配置。
万年山の四季を眺めながら・・
入口との関係から言うと逆向きやけど
当然のようにこちら向き。「ああ」と思う。
打合せがひととおり終わった万年山テラス(予定部分)から。
「この柿、切られると思て遠慮してここらへん芽出しとらん。」
「ほらわかるんじゃわよ。なんかおかしい思とんじゃわ。私が大好きだったほの隣の椿ちいさあに切ってしもてから。『あ、私もあぶない』いうて。もう花よう咲かさんわよこれ。」
「前にもね、私が楽しみに見よった椿切ってしもて、もう前みたいなかわいらしい花咲きませんもん。何十年経っても。」
「こないして樹伐ったり殺したりばっかりしようけんな、こないだも
神山の『樹魂碑』行てお参りしてきたんよ。」
駐車場で今度邪魔になる松もな、植えたんわしじゃけんな、
介錯も自分でしたったんじゃ。ほれが供養と思てな。」
万年山のお父さん(造園家)とお母さん(日本画家)の会話です。