「こんなめんどいんみなわしとこにくるんじゃ」
と、誇らしげ。
築八十年の木造二階建て。
三方に隣家が接近して、家の正面に電柱あり・・・
「わかいしはあな、みなテッキンや鉄骨好むンよ。
どないしても外へは倒れへんけんな。」
なるほど。
「どこから手エつけて、あの「うし」いつどやってとるか
ちゃんと順番があるんよ。」
木材と壁土の混じったかたまりを軽く大きくつかんで
「ちゃっちゃっ」とふるうてからトラックに積んだり、
ブリキの外装を一枚だけつまんでピリーっとはいでみたり、
ほんま指先まで神経通ったようなその技に
「兜甲児か!」とつっこみたくなりましたよ(笑