2012年03月12日

風井戸の家の

原型。

四本心柱構法で持ち上げられた越屋根の四方に、開閉できる窓
「風井戸の窓」を設けたものです。事務所創立当初の設計です。

その後、どんな形状の住宅でも、同様の効果を期待した「風井戸の窓」
をつけるのが内野設計の決まりごとのひとつ。



その、「原型系」は、これまでにみっつあります。



最初の、内野設計が一階に間借りしている



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「風井戸の家」

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周囲に高い建物が建てこむ中いかに光を入れるかで
採用した「光井戸の家」

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園芸店の温室的な性能としての「四季彩応神店」




ときて。

昨日、よっつめ、「太平の風井戸」が上棟しました。

方形の平屋のスケルトンを基盤にして、この家としての
機能を加えています。


越屋根の隅木を四人で叩く!


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ご主人です!


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てっぺんから清めのお酒を。


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覚えとるかなあ。じいちゃんと、とうさんと(笑


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だいぶのぼりが入って。


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着陸した。感じです。



おめでとうございます!!














posted by uch at 11:32| 徳島 ☁| Comment(0) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月07日

松田さんにもらった





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古賀ギター!!

すごい名前やなあ(笑




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なんかしぶい。




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弦張ってみたけど、ミシミシいろんなところがきしむ。
ぺりぺり接着剤のはがれていく音が・・・

どないぞ、したいな。



「フクシマトクシマの会」ブログはこちら
中央から見てもらうのではなくて地方が自分で考えないと。

posted by uch at 12:50| 徳島 ☁| Comment(2) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月06日

建築家高崎正治氏の

インタビュー記事です。
原文はこちら・・・。

Article25/王立英国建築家協会名誉フェロー建築家 高崎正治

福島第一原発事故で被災した人々の為にシェルターをつくっている日本人建築家との、貴重なインタビューを紹介します。

●文:ジョン−ポール プリオール

世界人権宣言の25条に、地球上の全ての人は必要充分なシェルター、住まいをもつべきである、と謳われている。「Article25」とは、英国で認定された、地球上のどこであれ、災害、貧困など、要請のあるたびに、よりよいシェルターを供給するための慈善団体である。今月ポールモールのガレリアにおいて、Objects Of Change展とオークションが開催された。これは最もよく知られた芸術家や建築家を巻き込んだ極めて注目度の高いイベントであり、地球上のもっとも貧しい人々の生活を向上させるための家づくりの資金支援をも行うものである。「アーシアンアーキテクチュア・地球建築」を提唱し、最近では福島第一原発事故による難民の為のシェルターを作り続ける日本の代表的建築家高崎正治も、作品をオークションに寄贈した一人である。この貴重なインタビューでは、我々の住むこの惑星に建設された最も空間的な建築物の創造者の一人である彼の、作品の中の自然からのインスピレーション、空間に関する熟考、永遠の時間の流れなどについて言及する。


Dazed Digital(以下DD): 子供の頃、ものづくりのどういうところがあなたをとらえたのか思い出せますか?

Takasaki Masaharu(以下TM): 私は日本の南部、太平洋に向かう、古い歴史と文化をもつ薩摩半島で生まれ育ちました。鹿児島は季節ごとに大きく変化します。季節ごとの多種多彩な「色」が語りかけてくるのです。私は自然とおおいに交わりながら、その小さな差異をも観察しながら育ちました。自然の不思議さと、我々の生活は自然によってきらめくのだということを学びながら。後に、それらを私の建築空間に生かし、吸収させようと思いました。90年代から、私は、人間の深層心理と自然エネルギーとともに考える自分の建築を「環境生命体」と名づけるようになりました。


DD: あなたは、建築形態が、その建築を使う人たちを精神的にポジティブな方向に導くようなインパクトを持ちうるとお考えですか?

TM: 建築をつくることは、人間関係について、また、自然との関係を考える機会だと思っています。また、建築は、人間の五感に呼びかけることのできる、最高の総合芸術であると考えています。−付け加えるならば、建築は、「生命の王」です。音楽やスポーツは人を瞬間的に感動させることはできますが、建築によるそれは永遠で、宇宙的な世界、そしてわれわれの精神世界にまで広がります。建築を「生命の王」と考えることで、また、人間の意識に基づいた建築空間を経験することで、意識は変換されます。私が言うところの「地球人」とは、学校や都市などの社会的構造には左右されずに「地球の調べ」のなかで生きることを選択する人のことです。


DD: インスピレーションはどのようにわくのですか?夢の時代は、どのようにしてアーティストであるあなたに知らされるのですか?

TM: 実際デザインするときは短時間でやりますが、寝ても覚めても、いつもデザインについて考えています。時々、夢の中でアイデアを得ますし、夢の中でデザインすることもあります。最初に現地を見て、テーマを選び出します。私の日頃考えているテーマと、そこに必要な機能を融合させるのです。このプロセスは私に多くのインスピレーションを与えてくれます。私はよく、自然からインスピレーションを受けます。去年のこと、私は枝の折れた木を見つけ、悲しくなりました。しかし、別の日に行ってみると、驚いたことに、その枝の裂け目から緑の新芽が出ていたのです。それは自然の力と、自然の、生きようとする情熱を教えてくれます。このような、自然との日常の会話が私のインスピレーションの鍵なのかもしれません。


DD: アーシアンアーキテクチュア・地球建築について、また、時の流れの中での今この場所を、あなたはどう捉えていらっしゃるのか、お教えいただけませんか?

TM: 90年代に、自分の仕事をアーシアンアーキテクチュア・地球建築と位置づけました。その動機となったのは、社会の工業的な進歩によってもたらされる環境汚染でした。人々は、自分の周りの自然が人工的なものに取って代わられようとしているのに、未来にはまた真新しい自然の中に戻れるとのんきに思っているようでした。地球を外から見てみたいと私は思いました。地球を外側から見ることでみんな冷静になれるのではないかと、いずれ惑星は年老いて、彼らにとって過去の故郷になってしまうかもしれないということに気付くのではないかと。
過日、東日本は地震、津波という天災と、福島第一原発事故という人災の二つの災害に同時に見舞われました。特に原発事故は人類に大変なショックを与え、難しい問題を突きつけました。科学と技術の光と影が白日に晒されました。科学と技術は、人類に大きな利益をもたらすと同時に予測の付かない危機ももたらすのです。地球と人間、あるいは科学はどのようにすればよい関係を保っていけるのかということがさかんに言われはじめました。福島第一原発事故は、現代の人間には新しい視点と、今の人工的環境をかえていくことが必要であることを教えています。世界中の人が、今の自然環境と我々の関係を抜本的に見直し、再構成する必要があるのです。


DD: あなたの世界観に、長年にわたってもっとも多くを語りかけてくるものは何ですか?

TM: 建築家になると決めた十代の頃から、私は自分の精神を基盤にして建築に取り組んできています。物ひとつについてもそれは同様で、そこには人間の精神がやどります。創造者としての私が心がけているのは、作品に対する信念を失わないことです。私にとって、すべてのものは源、泉であり、いろいろな命をもたらします。しかしまた同時に、同時代の人たちや先達に多くのことを学んできました。そのほかに、哲学、絵画、彫刻にも興味を持ってきました。総合芸術としての建築の未来像を広げるため、さらなる経験を積んでいきたいと思います。


DD: 想像力はどのような意味で重要なのでしょうか。誰かが何かを想像するとき、それは必ず具現化するものでしょうか。

TM: 生命とは、古代からのおおきな時のうねりの結果です。想像力を持つものだけが未来を作り出せるのです。未来の根源は現在にあり今この瞬間が未来に対して何か貸し付けることができたとき、初めて未来は訪れるのです。想像力を古代や未来にまで広げていくことができる者にとって、今この瞬間の生命は、持続可能な未来への大きな可能性を秘めているといえるのです。未来はイマジネーションの産物であり、今この瞬間は、共生、変換、交換、いろんなものがとけあう場所であるともいえます。
    民主主義の基本は文化であり、文化の基本はイマジネーションです。「こころシェルター」と名づけられた福島第一原発の避難所で生活している人々のためのシェルターをデザインする契機となったのは、学校の体育館で避難生活を送る人々が、床に敷かれた段ボールからはみ出しながら暮らしている姿を見たことです。もし私にイマジネーションが欠落していたら、その状況を普通に受け入れていたかもしれません。
    私は、人間の尊厳から引き出される人としての精神活動をテーマに建築をデザインしてきました。自分は建築家として何ができるのか自問自答しました。「こころシェルター」も、人間の尊厳に敬意を払うというテーマに基づいています。
    他の何組かも東日本大震災に対してシェルターを提案していましたが、彼らのものは、利便性、快適さ、スピード、などの技術的なテーマに焦点をあてたものです。私は、避難所で暮らす人々に、ちいさな希望の光をあてたいと思ったのです。
    南相馬市の「こころシェルター」は、真壁造という日本の伝統的なスタイルで構成しました。それには、被災前の、それまでのくらし、生活を継続していくんだという意味があるのです。


DD: あなたの建築には強い精神性があり、さらに、建築の創造は現在という時限を越えたところにあると話されましたね。あなたは、人があなたの建築を経験することで、その人を永遠性につながる思考に導こうとしているのでしょうか。

TM: 私の建築には、強い神性と、精神的な様相とがあります。建築とは、現在から未来へ、現在から未来へリンクする、循環するときの流れの中に存在するべきであると思っています。建築は「時空間」をもつべきです。私のクライアントも多くは今だけを見ています。過去や未来も、リニアにリンクしているわけではありませんが、循環する時の中に存在するのだということを感じて欲しいのです。人間存在の普遍性は、この循環する時の中に存在します。過去は過去のものであるだけではありません。同時に、その時代に生きた人々の希望、ユートピア、意識の表明なのです。だからこそ、現代に生きる人々の共感を得られるものが存在しうるのです。過去の観念上や宗教上の背景を考えると、それらが今このとき、未来を更新するために使われているのだとすれば、過去と未来が融合して生きたものになるのではないかと考えます。


DD: 空間について熟考することは、どのようにしてうまくスペースを生かすかを考える過程において、重要な鍵となりえますか?

TM: 空間とは、カップのようなものです。陶芸家は、形やその周りのパターンなどに気をとられがちですが、重要なのは、お茶を注がれる容器としてのカップ自身と、お茶との関係です。建築では、人は空間に住み、空間は意識や感受性のフォーメーションのなかで重要な役割を果たします。現代の生活の中で、家の中には冷蔵庫、テレビなど多くの「モノ」があり、居住空間を狭めています。わずかなものしかもっていなければ、豊かさとはたくさんのものを所有することを意味するでしょう。しかし私は、本来の豊かさとは空間からはじまる無限の広がりの中にあると信じています。空間は、人の意識を宇宙と共鳴させることができます。空間は透明です。・・・しかし私にとっては・・・われわれは、その空間の創造性とエネルギーを感じているのです。


DD: なぜ「Article25」に参加を?

TM:私はつねに、経済論理や技術、機能だけで作られる建築と戦ってきましたし、人間の進歩や創造は芸術であると唱えてきました。私は、人間の尊厳への敬意や、個人人のプライドについての「Article25」の哲学と私のそれに多くの共通点を見出したのです。




和訳しました。おかしいところご指摘下さい。
(20110313一部訂正)
mail uch@uchnet.net


高崎正治氏の講演のビデオはこちら。

以前にも出しましたが、見られていない方、是非ご覧下さい。
「一瞬が永遠なんです」

10分少しです。


(トクシマ 内野輝明)



posted by uch at 09:42| 徳島 ☔| Comment(0) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする