の際、会場で配布されたマツシマ林工特製の
『方眼紙』
910グリッドで、ダブルライン。
使える〜!
グリッドなんて!と、木造住宅初めて
設計させていただいた20代のころは
思とった。
好きな寸法で設計して、材木やさんに
「こんな設計はせられんじょ」言われて
そのときはふーん、と思ただけやった。
在来軸組構法は、もともとは大工さんの
知恵やくふうがシステム化されて、間取り
考えたらそのまま建つ、くらいにわかり
やすく進化した、日本では一番普遍的な
木構造。山から設計者、工務店、住み手
まで、みんながわかっている、というか。
世界中に広がった2×4なんかのパネル
構法が輸入されても、在来軸組構法は、
「強かった」。
他国のようには広まりませんでした。
プレカットが広まって、大工さんの手仕事
がほぼなくなった現場を嘆く声もあるけど
伝統構法寄りの設計手法を守り抜く設計者
もいるし、そういう家がほしい住まい手の
気持ちにこたえる材木やさんもおりますし
意識を高く持って技術の保持向上に励む
大工さんも少なからずいる。
で、徳島だけじゃない、山に杉がいっぱい
生えていて、伐りごろを越えてどんどん
育っていっきょんのに活用されない状況を
どないかせなあかんし、ということもあり。
住宅よりも大きな建築を木造化するのに、
「他にないかっこいい建築」を、する人は
するでもちろんいいけど、だれでもが住宅
的な感覚で、山から大工さんまで体にしみ
込んだ技術、機械、知識をそのまま拡大
して建てられる。ということを広める目的
で、稲山先生が来られたわけです。全国で
13番目とおしゃってました徳島が。
稲山先生は、同じく東大の腰原先生と並んで
日本の木質構造設計の第一人者。日本中に
次々と美しい木造建築を建てられています。
が、そんな稲山先生が、普遍的構法を土台に
してみんなで木造建築つくっていこう。
とおっしゃることに意味があるわけです。
えらい長くなってもた。
方眼紙でスケッチ〜?え〜?と思ってた昔。
今は、方眼紙で設計できるこの日本の木造
のすばらしさ、と、思う。もちろん方眼紙
をこえた設計はしたいと思うけど。
講座当日の稲山先生、事務所に寄って下さり
おそれおおくも相談にのって頂いていたら
「あたってみようか?」言って下さって、
車にmy電卓とりに行かれた。
戻られたその手にはこの方眼紙・・・
「いや、これ使ってみたかったの」
笑!!