2011年12月19日

15日は

山辺先生をお招きして、構造系の講座でした。

前日の計画系が70数人、この日の構造系は100人超!!

私を含め設計者のみなさん、住宅規模であれば構造家の方に相談する
機会はそう多くないけど、中規模大規模木造となると、何をどうすれば
よいのやら、「まずは構造はどうなん?」ということなんですね。



山辺先生講演2.jpg
冒頭から山辺先生、

「木造に取り組んでいいものつくるには、設計料が少ないのがネック!」

・・・と、行政の方も結構こられているなか、指摘して下さいました(笑


・各地に独自のスパン表があるが、徳島の杉スパン表が一番よくできている
・「4号ものは計算不要」なのではない。
・壁量計算、バランス計画、耐力壁周囲のN値計算は、申請につかなくても
 持っておく義務がある。
・木造で「建てる」「解体する」技術あったが、今や「ミンチ解体」のみ。
・混構造、異種構造接合部は主事により判断異なる。事前打合せを。
・接合部を考える。とてもやりがいのある仕事です!
・大架構はつねに外向きのスラスト対策が課題。
・架構が連なる。ゾーニングで考えて、それを連ねる。
・建物としての混構造と、部材の混構造。
・ロボットみたいにならないように。アフタイト等ですっきり。
・つくるときのコトを考える設計者と、考えない設計者、二通りある。
・ダブルスキンの中で、木造でスラストを受け止める→一つの解。
・原寸場での作業、必要だし、楽しいものです!
・鉄骨やRCとちがい、設計から発注、施工の流れの中に、木材の供給状況
 のヒアリング、製材(乾燥も)、引渡しという過程が組み込まれる。
・必然的に、大規模木造は単年度→複年度へ。
・地域の人々が守り、育ててきた木材で、地域の未来をつくる!
・金物は、隠すべきものと隠してはならないものがある。
・乾燥収縮で変形してしまう部分は、増し締めできることが大事。
・その、見える金物をどう美しくするか。
・水平剛性については、新しい工法でも説明すれば通りやすい。
・適合性判定、スムースに行かないとき、審査側の問題もありうる。
・ピアレビューならいいが、ピアチェックでは協議にならない。
・豊かな建築を実現するため、地域からも声を上げていかないと。


とうことで。

お話の中に「持ち送り重ね梁」架構の建築があって。

材料供給を考えればトラス系が簡便(といっても金物次第)ですが、
その方向だと、普遍的ではあるけど、「しっとりした地域性」みたいな
ものからは離れていくような。

スラスト負担はダブルスキン、これは佐藤さんの鳴門の「あい愛診療所」
なんか、好例ですよね。そこに機能をいれていくことでうまくいくかな。

4m材だけで考える?9mまでは乾燥材は出せるそうですし。

徳島県木造建築研究会は

木材について
構造
法律
意匠・構法
活動

の、五つのWGで構成されています。
構造だけが構造を考えるのではなく、各WGがそれぞれに架構、デザインに
提案をしていきましょう。

いろいろな制約は、「解決する対象」と読み換えることも可能ですよね。

次の研究会からは、城東小学校体育館(RC+S)屋根部分を木造化する
シミュレーションに入ります。燃えるなあ(笑

みんな、頑張りましょう!!

あ、こんな活動している木造建築研究会、入会希望の方は建築士会事務局
へお知らせ下さい!



山辺先生講演1.jpg
皆さんご参加ありがとうございました。

聞きっぱなしにならないように、活かしましょう!




















posted by uch at 10:42| 徳島 ☁| Comment(0) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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