2012年04月02日

村野藤吾の

新出資料による展覧会が京都工芸繊維大学で開催されていて。

村野藤吾はどちらかというととても好き(笑)

圧倒的な作品数。
カラフルで本当に多様な、ひとつひとつの建築。

「99パーセントクライアントの要望を聞く。
残りの1パーセントに自分を込める。
ことで、村野建築になる。」

という有名なせりふ(細部は定かでないです)

執拗に繰り返されるスケッチ、現場での設計変更の記録。
工芸品のようなディテール図面・・・に、見入る。

全然違うけど日本の二大建築家、丹下健三と村野藤吾。
丹下健三は、どこらへんからか自分の手の後を残さなく
なって、これは新しい素材への追随とか、ものの規模が
あまりにも大きくなったとか要因はいろいろあるけど、
元々建築に対するアプローチが違うんだと思う。
と、村野藤吾の生図面とかスケッチ見ていて思った。

壁面に魚のレリーフがあったり、幾何学的な文様を描き
込んでみたり。椅子やテーブルの設計、照明器具、空調の
噴出し口。椅子の背の生地への刺繍まで。

われわれが(というか、わいが)、ああ、ここから先は
建築じゃない。とか、シンプルでいっときましょか、とか
してしまっている、建築への取り組み、建築の支配領域を
あざ笑うかのような、建築をいつくしむ心、どこまででも
かかわろうとする姿勢。

図面を読むってものすごい作業だということもあらためて
思った。

「見やすい図面描きよ」
「見てわかる図面描きよ」

と、スタッフに言うけど、そんなこといいながら実は同時に

「しっかり綿密に詳細に考えて描くことから逃げているのかも」

とも思ったなあ。









posted by uch at 00:00| 徳島 | Comment(0) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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