伊月王のcow house以来です。
しかし,鳥羽さん、伊月さん、そして今回の松田さんと、
asband全員(わい除く)自邸の設計しとるなあ・・・
さて。まずオフィス棟から。
外から見て、「船かなんかの格納庫」?とまず
その建築の胎内に浮かんでいる、なにものなのか
よくわからない「生命体」にぞっとする。怖い。
「船底」かな。いきものっぽい空気はあるけど
やはりこれは建築。といより「船」かな。
浮いてます。動き出しそう。
まず、床と壁と天井(屋根)が普通のつながり方
をしていなくて、落ち着かないけどわくわくする。
道路側を見る。
道路から一段沈めてあるので、ここ、「海」?
という錯覚が働いて、「船」感があるんやな。
打ち合わせ室から見返す?いやちゃうんよな、
「室」という観念がアタマから無いんやな。
床、壁、天井という部位が「取り合わない」
ままにそれぞれが自立してそこにある。
船?と思った構造物の「甲板部分」。
建築的スリットではなくてこれは雲間から
降りてくる陽光と見た。
ほら。水平線も見えている。
屋根ではなくてこれは大きな「雲」やな。
なぜか透明感すらある壁。
水平線に浮かぶ幾張りかの「帆船」かほなこれは
おお、地球の果てじゃ。巨大な滝となって
海が果てている。
興奮したまま階段を下りる。
住まいのほうへ。
ずらしてはずして、面と面が取り合うことを
拒んでます。
材が材に「のる」ことすら許さないというか・・
自然の景色。海上の「場面」なんだろな。
少しもやがかかってます。
金物で取り合っているものの、
「日本の木造建築」やなあと何回か思った。
ガラスの向こうが内部、ではなくてまた「外」
だったりして、表と裏も素直に連続しない。
板の間の居間的機能と、向こう側の浴室
(なんだろうなやはり)とまたそのむこう
の空間が、突然接続されている。
松田さんなんやしらんずっとニヤニヤ。
松田さん自身、強烈な意思をもってこれを
なしとげた、というよりも、松田さんの
体験や船乗りとしての感覚が導いたんでない
かなあ。この「状態」へ。
どうしても「建築」として認識できない
この不思議な感じはなんなんだろか。
「どっかで見た感じ」は一切無くて、
これが松田さんの身体なんだろなあ、という
特別な読後感やな。
全開にできる「部分」。
命名しようが無い。
そんな、「ここだけの空間」が、ぶっきらぼうに
ならんでます。
「区切ってしまうことへの恐怖感」すら感じたな。
なんなんだろなんなんだろ、思いながら、
まとまらないまま帰路へ。
写真見返して、「これしかできんのですよ」という
よく聞く松田さんの口癖思い出したな。
これしかできんというより、「これです」と、
受け止めました。
ぜひ一回飲み会お願いしますここで。ゆっくり
話し聞きながら夕方から夜空まで体験させて
ください!
ありがとうございました。
【関連する記事】
僕は単純な平屋のなかの複雑すぎるプランに
凄みを感じました。
初期の安藤建築のように。
違うかもわからんけど。
報告してきました。ほんまに
聞きたかったです。残念すぎ。
興奮しただろなあトミヤンも。